コラムNo,045|地域別マンション売却の相場~東京編~
東京のマンション売却相場の特徴
不動産には固定資産税評価額、相続税評価額と実勢価格(時価)など、
いくつかの価格がありますが、どれが正しいというものではありません。
固定資産税と相続税の評価額は、それぞれの課税のための評価額ですが、
その価格で売れることを保証するものではありません。
ただし、納税者が不利益にならないよう、
一般的には課税用の評価額は時価より低いことはあっても高くなることは稀です。
不動産の中でもマンションの場合、フロアが違っても全く同じ間取りや住宅設備、
仕様の場合はありますが、それでも時価を決めるのは需要と供給、
売る側と買う側が合意に至った金額が時価になり、
理論上の時価にはあまり意味が有りません。
売り手がいくらなら売ってもいいという価格に対して、
その金額なら買うという買い手が現れてはじめて売買が成立します。
売り手が売り出し価格を決める際に参考にするのが相場で、
過去の近隣での条件が似た物件の制約価額を基に、
自分の物件のほうが魅力的なら上乗せ、比較対象が上なら減額をして決めます。
都心部のマンション売却特有の事情
平成27年1月より相続税が改正され、基礎控除の5千万円と、
相続人一人当たりの控除額1千万円が、
それぞれ6割の3千万円と600万円に引き下げられました。
これにより、それ以前は亡くなった人の5%が対象といわれていた相続税の課税対象が、
大きく広がりました。
そこで都心部のように地価が高い地域のマンションは、
時価と相続税評価額の差が大きくなるため相続税対策としても注目されています。
とくにタワーマンションでは、フロアによる評価額の差はなく、
最上階と低層階で広さが同じなら課税価額が同じになるが、
実際に売却した場合は、高層階の価値は時には数千万円高くなります。
この差を利用してタワーマンションの高層階を購入し、
相続税評価額を引き下げる相続税対策が流行しており、
実際に住みたい、所有したい人以外にも、節税目的の需要が増えています。
こうした富裕層の場合、借入を利用せず一括払いの取引も多いので、
売り手にとっても安心感のある取引相手です。
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