瑕疵担保責任の範囲とは?
収益物件売却時に売主の責任として生じるのが瑕疵担保責任です。
契約によって免責とする場合もありますが、この責任はどのような負担が想定されるのでしょうか。
富士企画で使っている契約書フォームによると以下のような条文(抜粋)になっております。
買主は、売主が標記において瑕疵担保責任を負担する場合は、本物件に隠れた瑕疵があり、この契約を締結した目的が達せられない場合は契約の解除を、その他の場合は損害賠償の請求を、売主に対してすることができる。なお、買主は、この瑕疵を発見した場合、ただちに売主に通知して現状を確認させる機会を与えなければならない。
瑕疵=隠れた悪い箇所 です。これは土地にも建物にもつきます。
契約した目的が達せられないとはあまり考えられませんが例えば以下のようなケースが考えられます。
・家を建てようと思っていたのに、いざ建築確認を取ろうとして建物を建てれない土地ということが発覚した。
・投資のアパートを購入したが、あとで居住が難しいレベルの傾きがあることが発覚し、貸室として成立しない状況だった。
問題の大小ありますが、そういった問題が発覚した場合、買主から売主に修補の請求、もしくは賠償、最悪契約解除を申し入れることができるわけです。
この中で一般的に多いのは建物の問題です。
ただこれにも範囲があり、一般の方にはわかりづらいので契約書の特約条項には以下の記載があります。
本売買契約第20条(瑕疵担保責任)について、修補の範囲を次のように定めるものとします。
①売主は買主に対し、土地の隠れたる瑕疵及び次の建物の隠れたる瑕疵についてのみ責任を負います。
(1)雨漏り (2)シロアリの害 (3)建物構造上主要な部位の木部の腐食 (4)給排水管(敷地内埋設給排水管を含む)
なお、買主は売主に対し、本物件について前記瑕疵を発見したとき、すみやかに通知して、修復に急を要する場合を除いて立ち会う機会を与えなければなりません。
②前項の建物の瑕疵の修復範囲は、別表(修復範囲等)中「建物の修復範囲等」の記載によります。
③売主は買主に対し、本契約締結時に第1項の瑕疵の存在を知らなくても、本条の責任を負いますが、買主が本契約締結時に第1項の瑕疵の存在を知っていたときは、売主は本条の責任を負いません。
①では瑕疵の責任が雨漏りなど建物主要部に関わる問題である場合に限られることがうたわれています。なのでエアコンが壊れていた、などはこれにあたらないわけです。
さらに②では表で建物の修復を請求された場合の履行の範囲について表にまとめられています。
③では「隠れたる瑕疵」が瑕疵担保責任の対象なので、すでに告知をしているところについては責任は負わない。ということを書いてあります。
収益物件は色んな賃借人の方が居住中の集合住宅です。
なのでいろいろとオーナーでさえも確認できない箇所が多々あることと思います。
瑕疵担保責任は買主を保護するためのものですが
売主もこのように十分に事前に説明をすることでトラブルを予防できると思っています。
売主さんも初めて物件を売るとなると、色々と不安な点もあると思います。
契約が決まってからですと急がないとなりませんし、相手があることなので交渉がうまくいかないことも考えられます。
売買契約もまずは先手を打って条件を提示するのが得策だと思います。
具体的な話になる前に是非ご相談下さい。
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